子どもにリアルな社会人の姿を見せたい、という気持ちが与えてくれるもの。
I like that my husband and I share each other's stories about work at the dinner table. When my son gets older, I want him to listen to these stories and imagine what it's like to be a working adult.
金曜の夜、夫に仕事の相談をされました。
最近、新しく入ってきた女性部下のことで頭を抱えている様子。
部下は夫より10こ年上。プライドを傷つけないように、とかいろいろと気を遣うようです。いつものように、話をひと通り、うんうん、と聞いていました。
私は私で、日々の業務でちょっと改善しようと思っていることについて、相談。
大学時代からの付き合いである夫とは、お互いよくこうして仕事の話をします。
会社にこんな人がいてね、とか、こういうことが大変とか、うれしいとか。本当にありのままの話。
そして、こういう話ができる関係が、私は好きです。
いつまでもこうでありたいし、子どもが少し大きくなったらこんなリアルな話も聞かせてやりたい。
こんなふうに思うのは、おそらく私が「仕事とは、はたらくとは」のイメージがつかないまま社会人になってしまったから、なのだと思います。
仕事を通して自己実現しよう、みたいなメッセージが世の中には溢れています。いったいそれがどういうことなのかはわからない。でも、なんかかっこいいな。そう考えていた大学生の私は、会社説明会で聞いた「グローバルに活躍」とかキラキラした言葉をたよりに、会社を選んでいました。
でも実際の毎日の仕事というのは。
どうやって周りと連携をとるか。どう効率よく仕事を回すか。どうスケジューリングして期間内に仕上げるか。こういう、とっても地味なものじゃないですか。
具体的なイメージが湧かないのは、ある程度仕方のないことだったかもしれません。でも、今私が夫と話しているような仕事の話を、小さいころ親から聞けていたら?
父は、家ではあまり仕事の話をしない人でした。
もともと口数は多いほうではないし、母が専業主婦だからというのもあるかもしれません。それはそれで親のやり方だから、いいんだと思います。
じゃあ、私は親としてどうしたいか?というと、就活の苦い経験を通して、子どもにとっていちばん身近な社会人として、「仕事ってこういうものだよ」というのを見せられる親でありたい。そのためにも、夫とはいつまでも仕事の話をしあえる関係でいたいな、と思うのです。
とはいえ、社会人を10年近くやってきて、仕事といつも真剣に向き合うっていうのも難しいな、と実感しています。投げ出してしまいたくなるときもあるし、そういうときは正直、家で仕事のしの字も出したくありません。
実際、復職1年目の去年は、会社に行くだけで精いっぱいでした。
いつかまたこんな姿を見せなきゃいけないときも来るかもしれません。
でも、それはそれでいいんです。
そういう波も感じつつ、仕事をしているとこういうことで悩むんだ、こういうとき嬉しいんだ。じゃあ、自分は、どんな大人になりたいか?って子どもなりに考えてもらえたら、と願います。
ここまで書いて、ハッと気がついたこと。
それは、子どもにリアルな社会人の姿を見せたいという気持ちが、仕事と真剣に向き合おう、という気持ちに立ち返らせてくれている、ということです。
さっきまで不機嫌で泣きわめいていて、さんざん手を焼いていたのですが。息子にちょっと感謝したい気持ちになりました。